レス・ポール

昨夜寝る前に「レス・ポールの伝説」というドキュメンタリー映画を観た。たまたまテレビで放送されていたのですが、これが面白くてなかなかソファーから立ち上がれなくて。偉大な人の、素晴らしい人生をほんの少し見せてもらいました。
以下、公式HPから引用。

レス・ポールはギターの名前と思っている人が多いようだが、実在する人物である。
エリック・クラプトンやキース・リチャーズ、ジミー・ペイジ、ジェフ・ベック、スラッシュ、エドワード・ヴァン・ヘイレン… 名だたるミュージシャンたちに愛用され、エレキ・ギターの代名詞となった「レスポール」の産みの親、レス・ポール。

彼は元々がギタリストであり、現在までに50枚のシングルと35枚のアルバムを出している。今までに5度グラミー賞を受賞しているほか、1988年には、後世のロックアーティストに影響を与えた人物に贈られる、ロックの殿堂のアーリー・インフルエンス部門に殿堂入りしている。累計すると合計3千万枚以上のレコードセールスを記録している。
また、ソリッドボディのエレキギターの原型を製作した発明家としても有名である。自宅に録音スタジオを建設し、様々な発明をしている。
レコードのカッティングマシーンを自作したり、多重録音を可能にしたり、アナログディレイマシンの原型を発明。オーバーダビング(多重録音)は現在のレコーディングには欠かせない方法であり、この近代レコーディングの礎ともいえる技術や方法を発明・開発した先駆者である。8トラック・テープレコーダーやギブソンレスポールの功労により、ミュージシャンとして唯一「発明家の殿堂("w:National Inventors Hall of Fame")」入りを果たしている。

キース・リチャーズは「彼は俺たちに最高のオモチャを与えてくれた」とコメントしている。エディ・ヴァンヘイレンは「彼がしてくれた事が無ければ、自分は今していることの半分も出来なかった」とも言っている。全くもってレス・ポールがいなければ、現代の音楽産業の復興はなかったのである。
映画「レス・ポールの伝説」は、93歳になっても、ニューヨークにて週に一度ライブを行う彼が自らの人生を語り、BBキング、ジェフ・ベックポール・マッカートニー、そしてキース・リチャーズといった彼を尊敬してやまないミュージシャンたちがレス・ポールを語る貴重な音楽ドキュメンタリー映画である。

この映画は2008年8月に日本で公開されたそうですが、去年、2009年の同じく8月に彼は他界してしまいました。マイケル・ジャクソンのことで騒がれていた2009年。わたし自身レス・ポールのことを今の今までギターの名前という知識しかなく、もっと早くに彼のことを知っていたかったと悔やんでも仕方のない思いでいっぱいになります。
映画の中でわたしが感じたのはレス・ポールは『ラッキーを自分自身で呼び込む人』だということ。腕を負傷した大事故に遭遇しても、「この事故があったから何もかもが変わった、自分は本当に幸せものだよ。」と笑って話すのです。「自分は幸運だ。」というような言葉が彼の口から多く出てくるし、同じ時代を過ごしたギタリストのことなどを、彼は謙虚に受け止め、尊敬する。人としての温かさ、そして自ら幸運を呼び込むような行動力、音楽を愛する気持ち、彼のそういった生き方に感動した夜でした。
是非、この映画で『聴いたことのない音』を奏でるレス・ポールの音楽を!